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空に舞う

  • 執筆者の写真: shibata racing
    shibata racing
  • 12 時間前
  • 読了時間: 3分

すっかり朝晩などは秋めいてきました、もう風は秋色ですよ。

秋は人恋しくなる季節。こういう時はバイクばかり乗っていないで、家族や恋人などとの時間も大切にしたいものです。



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2025年9月29日



なにやら、おかしな話題で、我が前橋は全国区になってしまった今日この頃です。

色々な意見が飛び交いますが、やはりラブの力には誰も抗えないということでしょう。それは今も昔もおんなじです。この際、立場がどうの、互いの状況がどうのと、他人がいくら詮索しても始まりません。ここはひとつ、事態を黙って見守るしかないでしょう。

鬼の首を取ったよう。という言葉がありますが、ここぞとばかりに他人を叩いてないで、自分のシヤワセについて、思案してみてもいいでしょう。秋ですから。


日本における、こうした立場を超えたラブの垣根が、下がったのは、まだここ最近の話でしょう。

50年前は、厳然として、家柄や学歴、その他、家同士の釣り合いなどが、二人の間を隔てる障害でした。

ここ最近は、格差婚。なんて言葉もありますが、愛の力でそれを乗り越え、互いにシヤワセを掴んでいるカップルも多いと聞きます。

それは異性に限らず、同性同士であってもです。


もう百年も前のことですが、樋口一葉女史が、「たけくらべ」という小説を発表します。

これには当時の文豪たちが驚きました。その確かな文章力に、観察眼。目の付け所と、繊細なストーリー性。この時一葉女史は24歳。

その年に結核で亡くなります。


ここで描かれたのは、叶うことない幼い恋心、そこに立ちはだかるのは、生まれと、家というもの。

上の写真の書籍は、一葉の23回忌に、家族が提案し、オリジナル毛筆原稿で、出版された「たけくらべ」です。大正六年発行です。

達筆すぎて読めないんですけど。


この序文に、幸田露伴、島崎藤村。巻末の解説文は泉鏡花です。凄い。巨匠たち、なんだか凄く文が、かしこまってるんですけど。

森鴎外に至っては、葬儀の時、軍服を着て馬車で随行することを一葉の家族に願い出ますが、慎ましやかな葬儀を願った家族に、丁重にお断りされています。

それほどまでに、文豪から愛された一葉女史は、生粋の江戸っ子で、慎ましやかな、色白小顔で、儚げな美少女で、いわば文壇のアイドルであったわけです。若い頃の藤村志保さんみたいな感じに個人的には想像しています。


うちの市の市長も、ちょうどこんな感じで、おじさんたちはメロメロで、あの清楚な感じに狂わされたしまったのかも。

まぁここは比べるところではありません。なんかハナシが、よごれっちまいました。


この「たけくらべ」で語られるのは、叶わぬ恋に、翻弄されながら、自分のやるべきこと、その道に向かって、前を向いてゆく少年、少女の姿です。

離れ離れになることを、ただ「やだ」と言えなかった時代の、切ない恋の物語。


樋口一葉。

本名は、夏っちゃんですが。彼女の活動した期間は一年と二ヶ月。健気に前を向き、生活と格闘した24年でした。

まさか夏っちゃん。自分がお札になる日が来るとは、夢夢想像すらしていなかったでしょう。こそばゆそう。



こういう切なさを唱わせたら、樋口一葉か、阿部芙蓉美です。この唄。もう15年前ですよ。

どうして、いえなかったんだろう。いいかけたんだよ、本当はね。たぶん自分に自信が足りなかったんだよね。


 
 

Appia . meccanica - Shibata ~ Racing

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