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フルサイズ

  • 執筆者の写真: shibata racing
    shibata racing
  • 5月9日
  • 読了時間: 3分

大は小を兼ねる。という言葉がありますが、兎角この世はこういうフルサイズの嗜好というものがみうけられます。

果たして私たちにとって、ほんとうに必要にして最適なサイズというものは。





2025年5月9日



またなにか?ベスパこそが最高って話か。と、みなさまは思うことでしょう。

これ、ベスパに限らずですが、日本人に昔からある、大きければ善である。かのような思想が、変化してきているように感じます。

いわゆる足るを知るという境地は、人間の最高峰の「知」であると私は感じています。


ライダーの多くは、やはり最終段階は大型免許で、リッターバイク、という目標を持っています。

乗りたいバイクが、明確に決まっているなら、そこへ行くしかありませんが。どうも、最近の傾向はひとまず、大型取っとくか。というものになっているように感じるのは、私の思い過ごしでしょうか。


これは、バイクに限らずです。

全て全部載せで、最高スペックのものを買っておけば大丈夫だ。というのは裕福で、余裕があればこそですが。

たとえば、逆に考えます。

リッターバイクを買ったらなにができるか?

では、リッターバイクでなくちゃできないことはなんなのか?果たしてそれを自分はやるんだろうか、と。


軽自動車に乗っていると舐められる。という話を聞きますが。それは誰に舐められるんでしょうか。

まだ舐められてもいないうちから、その時を想定してアルファードとかレクサスを買っておく。というのも同じレベルの話です。そこに介在するのは、他人の眼です。自分は気が小さい。と吹聴しているようなものです。


人からどう見られるか、というレベルでものを選ぶことほどアホらしいことはないんです。

舐められて結構。いや、もう一歩進んで舐めてもらおう。というのは禅の考えで、大リーグボール1号の思想です。

必要なのは、絶えず自分。俺は本当になにが欲しいのか、ということを真剣に自分自身に問わなければなりません。絶えず裸で、体ひとつで世の中と対峙するには、自信というものの大きさがが最も大切です。


「必要最小限」という思想は、実は最も賢い思想です。

例えばパソコンなどは。今日買うと明日悔しい製品です。

なんのことかというならば、まさに日進月歩。明日には今を凌駕する最新スペックのマシンが発売されたりします。

しかも予告なしに。

こういう経験は、何度もありました。今日のフルスペックは、明日は並以下になることはよくあります。


悔しかったらまた買い換えればいいところでやめておく勇気。今必要な機能を見定める見識。

それは自らに問う以外、方法がないでしょう。


私が長いことバイクに乗って、本当にリッターバイクじゃなきゃいけなかったことは、ごくごくわずかでした。

トータルで、理想は250ccにつきます。これ一台で、大体のことは充足できました。

でも、舐められるって?

それ、バイクが舐められてるんですか?それとも自分の器を見透かされているのか。

もう一度考えてみるのは大切でしょう。


少し前のことですが、ベスパツーリングを行った時の話です。

この日は、みなさま子供に帰り、バイクに乗ることが楽しかった初心者の頃の興奮を取り戻した一日でした。

このオーナーたちは、皆さん大型免許を持っていて、リッターバイクも持っています。

でも、ベスパで山越えすることが楽しかった。

やっとのパワーを駆使して、でも、やれた。


フルサイズでなきゃダメなことは、実は本当に些細なことで、むしろ、普段やらないことだったりします。

みなさん本当に日帰りで東北とか行きますか?だったらねぇ。

 
 

Appia . meccanica - Shibata ~ Racing

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