プラムロードフリークス
- shibata racing
- 3月21日
- 読了時間: 4分
先週おとずれた箕郷の梅まつり。少し早い感じでしたので、一週間経ってまた行って見ました。結局まだはやい感じ。しかし、思わぬ出会いもあり、なにごとも、行動しなきゃはじまらないと思いました。

2025年3月21日
本日三月二十一日といえば、ナイアガラの日ですよ。なんのことかといえば。毎年この日はなにかあるのです。
昨日、雪を被った榛名を見ていて、気持ちはソワソワ。箕郷の梅まつりが気になって仕方がありません。
ただ、雪の翌日ですから、梅林はぬかるんで、滑ってしまいます。
こういう時はグッと堪えて、一日たった本日、風のない絶好の日に、ベスパでプラムロード走破といきましょう。
おおかた満開ですから、平日にもかかわらず見学のお客様で、賑わっています。
私は人のいるところは嫌いですから、極力誰も来ない、プライベートスポットで梅を楽しみます。
梅の畑の真ん中の誰もいないところに大きな木が立っています。
そこにバイクを止めて、まったりしていると、向こうからオイさんが来ます。
「ここはなんだかわかってますか?」
「何処にいるんだかわかってますか?」明らかに気分が悪そうです。
農道ですが、なにか悪いのかと思いきや、
「ここは箕郷の殿様の墓だよ、長野様の墓」「前はお寺だった、燃やされちゃったけど」
この方がいいたいのは、箕郷の城主長野業正の墓の前に、お前はいるんだからな。ということでした。
「ああ、ここが長野様のお墓でしたか、それは。お参りさせてもらってもいいんですかね?」
私がそういうと、何やら満足したようで、表情を崩して、立ち去ってゆきました。
箕輪城主の長野業正は、武田信玄の攻撃を6度にわたって退けた猛将です。
その後、息子の代になって、この城は攻め滅ぼされてしまいますが。
地元の方々にとって、長野業正は、今でも誇りであり、心のアイコンとも言える存在のようです。
「何やら呼ばれているな。」と感じた私は
今日も帰りは箕輪城跡によってゆくことにしましょう。
先日来た時の箕輪城は、まだ梅も蕾でしたが、今日は紅白の梅が咲き揃い。美しい佇まいを見せています。
城の裏側から帰るのは、私のお決まりスポットがあるからです。
枯れ木が立ち並ぶ、不思議な空間。
今日の動画もここのシーンで締めくくろうかと、撮影していると、一人の青年が私の後ろに立っています。
こんな辺鄙なところに迷い込んだのでしょうか。
「ああ、この先は枯れた木があるだけで、何にもないですよ」と私がいうと。
「枯れた木がすごじゃないですか、あれは撮らないわけにはいかないでしょう」
いがいです、私以外まず気にもとめない風景を、この若者は写真に撮るといいます。
「うちは農家なんですよ、あの木って手入れされてるじゃないですか、咲けばすごいですよ」
彼には、この枯れ木が花をつけてる様子が見えているようです。
「ここは、なんか好きで、ついつい撮っちゃうんだよね」と私がいうと。
「わかります、撮らない訳にはいかないでしょう」
少し話をすると、彼は筑波から今日初めて前橋にやってきて、予定が飛んじゃったんで箕輪城を見にきたといいます。
「前橋城跡にもいきたいんですよ」と彼がいうので。
「前橋城跡ってのは、県庁の脇に、ちょっと土塁が残ってるだけだよ」というと
「土塁いいじゃないですか」と、もはや見たいものが普通じゃありません。
「ええ?じゃぁ箕輪城の馬出しなんか見ると、馬の姿が見えたりする?」と聞くと
「馬は見えませんけど、空堀を掘らされてる人足が見えますね」
凄い。こういうフリークとの出会いを待っていました。
彼は、長野業正のファンで、どうしてもここへきたかったといいます。年齢は34歳。
こういう人がいるんですね。これだから偶然の出会いって楽しいですね。
話は尽きず、お互いに同志を見つけたことに興奮しています。
戦国好きという彼とは、とことん会話が成立するから楽しいですね。近所に住んでいて欲しいです。
「今日の出会いを祝して、これ持ってってよ」と私が先ほど梅農家さんで買ってきた梅干しをワンパックあげます。
「えぇ!いいんですかぁ」
私は自分のユーチューブチャンネルを彼に教えて、「葉っぱが揺れてる動画ばっかあるから見てね」といいました。
「そういうのが見たかったんです。」
長野業正が導いた縁。
こういう同志がほかにも何処かに、きっと数人はいるんだろうな。と確信しました。なんか嬉しいですね。
自分の作る世界を楽しめず、自分が一番のファンでないならば、いったい誰がそれを楽しいと感じとるのでしょうか。
自分と彼らを信じて、木と葉っぱばっかりを今年も追いかけますか。
