万物流転
- shibata racing

- 10月18日
- 読了時間: 3分
あらゆるものは変化して、入れ替わりますが、その情報は、そこに置かれた時点で止まります。では一体なにが変わるのでしょう。
それは自分が変わるのです。ヒトの気持ちの変化です。

2025年10月18日
私がこのニュースペーパーというものを始めてから、20年になります。
その間、多くの皆様にこれを読んでいただき、その中には記憶に残ったもの、全くないものなど、さまざまかと思います。
ネットに一度あげたものは消えない。といわれますが。人が見なくなれば消えたも同然なのです。
時々、私もガサっとこの記事を削除します。無論、アーカイブなどは一切取っていませんから、なにも後には残りません。
「なんで消しちゃったんですか」と残念がってくれるお客さんもいますが、ニュースペーパーですから。情報はそこに置いてきて、もう今日は別の話をするのがこのコラムの趣旨です。そこで変化するのは情報ではないんです。むしろ書いている私が変化するのです。そして読み手の心情が変化を補うんです。「今日のシバタはコレか」と。
その変化を面白がってくれる方々、おおよそ三人くらいですが。その方々に見つけてもらうことで、かろうじて、本日の私が記憶として残されるのです。
20年前の、今日の朝食は、必ず誰でも食べてるんです。でもだれも覚えちゃぁいないでしょう。これはその日の情報が消えたのでしょうか?自分が変化したんでしょう。
つまりは、これほど不確かな情報だから、私は定期的にこれを消して、今日からの新しい顔を見てもらうという行為を行います。
これは一種のコミニュケーションであり、有益な情報サイトではありません。なぜなら、記事の選り好みは、読み手が行うんですから。発信源は変わらないのに、黄色い話は読むけど、今日は青だから読まないと、読み手が選り分けるわけです。
万物流転といったのは、大昔のギリシャの哲学者で、諸行無常と、鐘の音を表現したのは、作者不明の平家物語です。
世の中が変わるんじゃないのです。変わるのは皆様。その価値観です。鐘は誰が叩いても、同じ音です。寺が変われば違いますよ。でもゆく年くる年の清水寺の鐘の音は、大昔からあの音で、けして諸行無常では無いんです。
そんなことを考えながら、このニュースペーパーも読んでいただければ良いです。
私は、その三人の読者に向けて、毎日気が変わる言葉を、投げかけているわけです。
いつも同じ軽井沢もなければ、いつも同じ紅葉もない。ということで、今年も私は紅葉を見に行き、写真も撮るでしょう。
里の葉っぱは色も変わらないうちからバラバラ落ちて、今年の紅葉もやや波乱含みです。
懲りずにお付き合いいただければ幸いです。


