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山の人生

  • 執筆者の写真: shibata racing
    shibata racing
  • 11月10日
  • 読了時間: 3分

海か山かと聞かれたら、私は間違いなく山の人生だと思います。海なし県に生まれて、人生で数えるほどしか海水浴に行っていない私は、体半分は山でできていると感じています。



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2025年11月10日


毎年この季節になると、ちょっとした戦いのようになります。

それは、今年はどこへ紅葉を見に行こうか、と悩む戦いです。これは気温と標高を考えながら、どういう順番でそこへ向かうかと考えるのです。

当然天候との兼ね合いもありますが、私のような自営業者は、ベストな天候とタイミングで、そこへ向かえるという特典のようなものがありますから、かなりの確率で当たりを引けるのですが。そう言いながらも、行ってみるまでわかりません。


遠野物語で有名な柳田國男という方のレポートに、「山の人生」という話があります。

これは全て作り話ではなく、実際聞き歩いた談話集のようなものです。

内容は割と鮮烈なので、詳しくは書きませんが、ここで語られることの多くは、日本人と山。にまつわる深い関わりです。


突然、山に入ってしまう人の確率は、圧倒的に女性が多くて、それは産後直後であったり、更年期の頃であったりすると言います。

山男にさらわれる。ということらしいのですが、やはり、男性に比べ女性は、精神的に不安定な傾向があると言います。


私の好きな話に、天狗にまつわる話があります。

山で木の皮を剥いでいると、大男が後ろに立っていて、餅をあげたら、ものすごい勢いで、木の皮を剥いでくれて、どさっと置いて行ってくれた。とか。

毎年庭に餅を置いてくれれば、必ず木の皮を持ってくる。という約束をしてくれたり。餅をくれるなら田を起こす。というので田圃のあぜにこれを置くと、夜中のうちに、広範囲の田んぼが起こされていたとか。

基本的には、天狗は優しくて力持ちなのですが、約束を破ると、二度と現れない。などなど。この天狗と言われるものは、おそらく修験道の行者で、山で暮らすことで、人並みはずれて力を持ち。そして、里には極力害を及ぼさない存在のようでした。

赤ら顔で、鼻が高い。そして大男なんていう特徴から、外国人だった可能性もあります。


山は人にとってはなくてはならないエリアで、多くの恵みを与えてくれます。私などは一年中山に分け入ることで、フィットンチッドとかもらって、かなり精神の安定をもらったり。安らぎと、潤いも与えられています。


今年も、始まりのツーリングは秩父からでした。そして、一年の締めくくりもやはり、秩父の山へ入ります。

正月前に風布で蜜柑を買い。秩父神社で夜祭の前の喧騒を、味わいます。

今年初めての新酒が、奉納されるのもこの時です。もうそろそろ行くでしょう。



昨年、ちょうど今頃の秩父の山の様子です。なかなかこんな鮮烈な紅葉には出会えないものです。ついてましたね。今年は如何だろう。


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