暮れも押し迫ってきますと、人恋しくなるのは世の常でしょう。ここからクリスマスやらお正月やら。オートバイ乗りには無関係のように思えるこの季節。そうでもないんじゃないのかな。
2024年11月17日
毎度おなじみ私の同級生。これは近所に住んでる中学時代の友人ですが。
「なぁどうするよ、どうする?」と聞くわけです。
これは年末さみしくない人生を送るためには、恋愛が必要だという意味なのですが。
妻帯者の私が、そんなことにときめくと。どこかの政党の代表のようなことにもなりかねませんが。
そもそも、彼の「どうするヨォ」は私のことなどハナから眼中にはなく。自分が寂しい。
という意味なわけです。
この辺の事情はあまり書くと、チェックが入って、あとでクレームが来ますので。
要するに一人で過ごしたくないけど、「どうするよ俺」というはなしなのです。
我々は、今年還暦ですので、まだそんなこといっているのかと、世間では思うかもしれませんが、これがどうして、見えている世界は中学生のままで、自分の心持ちは歳はとっていません。鏡を見ると、愕然としますが。
これを中二病といいます。男は皆、中二病ですから。
小説や、映画の世界における恋愛事情は、その監督や脚本家が、女性であるか男性であるかで、その傾向は大きく異なります。
いって仕舞えば、男が描くはなしは、徹底的に妄想であり。女性の描くものは一見リアル。
しかし、男から見れば、「そんな優しい男はいねぇよ」と。
いずれにしても、男女とも自分の都合のいい恋愛話をでっちあげ、自分が癒されるわけです。
常々私が思うのは、男女共同脚本の作品は、割とまとまりがいいと感じます。
いつまでも、心は中学生の私が、近年夢中になって見た映画は、二本あります。
両作品とも映画館へ何度か行き、ブルーレイをレンタルし、その後は、アマプラやネットフリックスで、散々見た映画です。共に20回は見ましたね。
結果的にソフトはまだ買っていませんが、「いずれ買っとくか」と思っているものです。
ここから結構ネタバレですから、そういうことが嫌な方は、この先は読まない方がいいでしょう。
一本目は岩井俊二監督の作品「ラストレター」です。
昔フラれた男が、未だに彼女を思っていて、その思い出を小説に書いて賞をとりますが、その先一本も小説が書けない。
しかし、彼女は亡くなり、残された娘が、廃盤になったその男の小説をいまも大事に読んでいて、ひと泣き。
というあらすじで。
しかしながら、この映画はアンチが多いですね。
その言い分は「気色悪い。ストーカーレベル。なりすまして手紙書くなんて最低」という散々なもので。
どうやらこの拒否反応は女性からのものだと私は思います。
男は、違和感なくこれを見ますから、ストーカー体質は、男の生まれながらの性質なのかもしれません。
男は、幾つになっても、過去の恋愛は引きずるし、あわよくばもう一度始まるんじゃないかと、普通に考えています。
一方女子は、妄想がないわけではありませんが、多くの場合。素晴らしい王子様が現れて、私を閉じ込められた今の環境から救い出してくれる。
当然それはいまの旦那のはずはありゃしない。
話が脱線しましたが、私はこの映画の何がそんなに良かったのか?
まずは圧倒的に映像美ですね。
そもそもストーリーはどうでもいいですから、だから何度だって見れるし、その度に発見があるわけで。
つまり、岩井俊二の作り出す映像美に惚れ込んでるのです。
それと舞台となった宮城県白石市は、私のいくつかあるアナザースカイのひとつで。
初めて夜通し走ってバイクで踏み込んだ東北の入り口です。
このとき街ハズレの山間の温泉、「新湯」という場所に泊まったのですが、五月の蔵王連峰の新緑の深さにやられ、これがきっかけで東北ばかりに行く人となりました。
古い城下町の白石には、お城が残り、街は上水に囲まれ、至る所で綺麗な水音がするようなホッとする街です。
一晩中走った微睡の中で私はこの音を子守唄のように聴き、温もりを感じました。
もう一本は、三木孝浩監督の「僕は明日、昨日のきみとデートする」ですね。もとはWeb小説でした。
これもストーリーはまぁどうでもよくて、綺麗な男と、夢のような女性を、京都を舞台に三木孝浩監督が素晴らしい絵を残してくれた。というもので。
京都もやはり私の青春のアナザースカイですから、これも個人的感情大いにありです。
私の京都の生活にもこんな恋愛事情があったでしょうか?古い病院跡のアパートで、精神病んでましたから。
はなしは、反対の世界からやってきた全てを知る女が、何も知らない男をその気にさせといて、自分は12時ジャストに消えてしまう。という。よくわからないはなしで。
いってみれば今風な、SFチックなアナザーワールド展開の物語で。
おっさんはあまりついていけませんが、まあいいじゃないですか。
とにかく絵が綺麗ですから、それで全てよし。
主題歌は、群馬が誇る最高峰のバンド、バックナンバーですから、悪かろうはずはありません。
奇しくも両作品とも音楽は小林武史ですから。同世代の感情が揺さぶられる要因なのかもしれません。
この両作品、これからクリスマスやら年末やらに、一人寂しく見ながら入り込むにはもってこいの作品です。
気になった方はどうか一度。どうぞ。
こちらは主題歌の本家バックナンバーのプロモーションビデオ。
この映像、視聴者目線で、入り込みますね。
男ってのはね、何歳になっても、唐田えりかに騙される愚かな生き物です。
でもね。俺は出っくんの気持ち、わかるなぁ....。これは惚れるし、人生踏み外してもかまわない。となるでしょう?
ここまでにしときゃぁいいものを、最近の唐田えりかの活躍を知りたくなっちゃった方は、こちらをどうぞ。
ものすごく頑張ってる。