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ときつぐるヤギ

  • 執筆者の写真: shibata racing
    shibata racing
  • 2 日前
  • 読了時間: 3分

更新日:17 時間前






男は時計にこだわる。それはひとつのアクセサリーとして、ときにみずからの象徴として。

昨今では、時計を持つ人は減り、電話がすべてを受け持っているようである。


運よく、私は時間に縛られない生活をもう30年以上続けさせていただけているため、おおよそわかれば良い。

腹が減ればなんとなく昼。ぐったりするとなぜか三時頃。もう寝るか、となると大体10時頃。みたいな。体内時計がそのほとんどを受け持つ。

ただ、男は、どうにもこういったギアには、憧れを持つようである。


私の憧れの時計は、オメガスピードマスターという。

アポロの飛行士が月面に降り立った時に腕につけていたというもの。汚れた英雄の北野晶夫が、ブルジュアの先輩から、メカニックをやる限り、こういった時間を見るものは必要だろう。と譲り受けたもの。それだが。

いかんせんこの初期型スピードマスターという手巻きのクロノメトリック時計は高価で、200万円とかする。

流石に、そういうものに金を出す気は起きない。私が時計に出せる最高額は、3万円がリミットだ。

その程度のこだわりだということだろう。


もう30年くらい、私の時計はタイメックスのベトナムタイプというプラスチックの時計だ。これはもう、3個くらい買い直して、いつの時代もこれひとつだ。

この時計の始まりは、言葉通りベトナム戦争で、兵士に支給されたものだ。

最初期は手巻きだったのだが、今はなんとクオーツになっていて、時々電池を取り替えれば、壊れることはない。

問題といえば、防水ではないから、雨天に走行などすると、ガラスが曇って水滴が中に篭ったりする。それでも乾けばまた普通に使えるから、最高の優れものだろう。


謳い文句に、深海、高気圧対応防水。なんていうことを売りにている時計は多いが、誰がいったい深海などに潜るのだろう。

ジャックマイヨールだって素潜り100mだったというのに。たとえば時計がもったとして、人間は保たない。


私が普段使用するベルトはNATOタイプという、調整がほぼフリーにできるナイロン製バンドで、ジャケットの外側にでも巻けるので、視認性が高い。

M60重機関銃の振動にも耐えるという触れ込みのこの時計は、サーキット走行などでは、ノートンのトップブリッジに巻きつけて走行したりもしたが、あの振動にも耐えた。

無論、ハスクのハンドル周りに取り付けて走っても、全く問題がなかった。価格は一万円しない。


現在使用しているものは10年くらい使っていて、おかしな愛着まで沸いている。

いい加減、もう少しマシな時計を買おうかと、何度か物色もするが、3万円以内で。

結局目が行くのはいつもこのタイメックスのベトナムタイプだ。


ツリーングなどには、最近は時計すら持っていかなくなったので、太陽の位置と、風の匂いで方角と陽の長さを測っているような状態だから、これから先、時計はより一層どうでも良いものになるだろう。

時間に縛られない生き方が美しい。なんていう思想が根本にある以上、金輪際、オメガなどを買うこともないだろう。


ただ、たったひとつ、スピードマスターという時計には、永遠の憧れがある。

男というものは始末に追えない生き物だ。


秒速5センチメートルを、計ったのは、オメガスピードマスターだったか?時を超えて、今これを出してくる?あの時見たかった.....。



 
 

Appia . mecccanica - Shibata ~ Racing

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