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オイルショック

  • 執筆者の写真: shibata racing
    shibata racing
  • 8月27日
  • 読了時間: 6分





さきのイラン問題に端を発したオイルショックは、なかなかのものだった。

もういよいよタンカーがやって来ないのだなと言う覚悟は決めたし、実際そのような影響は家庭を直撃した。この問題は現在はボヤかされ、どのような状況なのか正直わからない。

報道というものは、あらゆる検閲を受けて我々に知らされるから、末端に来るまでにはたくさんの都合が関連する。日本国の国益に反する報道は真っ先に除外されるのが常である。


では、オイルはどうだっか?この問題は自動車整備業界をまさしく直撃した。オイル交換ができないのである。

ほとんどの国内卸問屋はその窓口を閉め、ECサイトなども軒並み「入荷未定」の表示がなされた。そのタイミングはわずかタッチの差という感じだった。昨日まで注文すれば当たり前に運ばれてきたオイルの箱などが全くなくなって、ギリギリ1っ本まで、とか。これでは全く成り立たない。それは我々のような末端業者は言うに及ばず、大手自動車ディーラーなどにもオイルは入荷されなくなった。

これはエンジンオイルだけではなく、ブレーキオイルやフォークオイルミッションオイルにも及んだから、文字通り何にもできない状態になった。


当店のような普段から仕事がないような店ならそれほど慌てる必要もなかった。多少の備蓄も持っていたし、そもそもお客さんが来ない。しかし、毎日、何台も車検をして、整備をするような、当たり前の工場にとって、ブレーキオイルまでなくなると、整備が成り立たなくなる。

ここで何が起きたかというと、まさしく争奪戦だ。

おまけにいつ来るかわからないバックオーダーの果てしない列。これに加わらなければ永久にオタクの店の順番は来ませんよ。という問屋からのおフレ。


国内において、あらゆるメーカーのオイルが枯れていたのにも関わらず。アマリーは違った。注文すれば箱で翌朝届いた。

当店の空冷旧車たちは、数年前からこのメーカーのシングルを使用しているユーザーが多くなったいた。

このシングルとは年度指数の変化がないオイルということだ。ようするにいつでも40番は40で、それは夏でも冬でもだ。

このメリットは、そもそもクリアランスが広く設定されていた旧車達。ことに空冷車両にとって素晴らしい油膜を実現していた。

冷感時からヒート時まで。


オイルとは、熱せられるとその粘度が落ちてシャバシャバになる、そうなると、当然緩衝材の役割のオイルは、潤滑のみの液体に変わる。すると金属のクリアランスはなめらかさを失うから、音が大きくなる。ただ、熱膨張によりこの隙間は埋まるので、そういったことも考慮する必要はあるが。これはハードに回す以前、温度上昇のみによっても引き起こされるから、静かに乗っていれば逃れられるものではなくて、渋滞中などは風が動かないから、より温度は上昇する。

しかし、冷間時では、この大きな隙間で、シャばいオイルがガンガン燃えてしまったりするから、いわば消費され、無くなってしまう。


モトグッチなどのバルブステムにはオイルシールがはじめから設定がなくて、この膨張によって隙間を埋める構造であり、消耗してガタガタなグッチのエンジンは、エンジン始動時に盛大な白煙をともなう。これは暖気と共に減少するが、ここにシングルグレードのオイルを使用すると、冷間から隙間の油膜が保持されて、燃焼室にオイルが下がらないことで、白煙が出なくなる。その効果として、とにかくエンジンが静かになる。


驚くのは、このオイルはベスパのミッションにも使用できて、シングルカットのプライマリーをもつ、いつもギュインギュインなうちのET3などに入れると、ギヤ鳴りが全くしなくなるというメリットもある。その粘度による恩恵は、あれほど滑りやすいハイチューンベスパのクラッチが滑らなくなる。粘り気の勝利だろう。

あきらかにバルブクリアランス調整が必要な音がする空冷車がやってくる。とりあえずシングルのオイルを入れてみると、なんと盛大に出ていたガシャガシャ音がスーッと消えてゆく。ヘッドカバーを開けずに済んだ例もある。


ただこのシングルというオイルはどんな車両にもお勧めではない。

理想的にはエンジンとミッションが別々のオイルを使用する車両が前提であり、やわなオイルポンプが備わっているような車両はやめた方が良い。油圧タペットを持つスポーツスターにも試しているが現状問題は出ていない。


いわゆる一体型ミッション&クラッチが、この単一オイルによって掻き回される車両に関しては、クラッチのハリ付きのリスクが増える。

など等のディメリットを考慮して、私は自分の車両全てにこれを投入してみた。それはハスクからMVに至るまで。

結果は全く問題なかった、それは冬でも。

現在はホンダのCB。フレディーの事だが。この車両もこのシングルで動いている。結果は何も問題は出ない。

しかし、カブなどはやめた方がいいだろう。燃費が落ちるかもしれない。


最近やっと、チラホラとECサイトでも在庫あり表示がで始めた定番のオイルたち。それはなんでなんだろう?

政府見解では未だホルムズ海峡の情勢は不透明で、状況は好転していないはずなのに。

ナフサナフサと騒いで、ゴミ袋すら買えなかった状況はひとまず収まったようだが、なぜかしらっと値上げされているのは何でなんだろう?


新米がなぜか昨年の備蓄米よりも安いから、備蓄米が売れ残っている。あれほど取りっこだったのに。

ガソリン価格も暫定税率廃止前の水準までいつの間にか上がっている。円高もすぐに停滞し、また円安傾向に向かっているようだ。

中東問題で、イエメンやエチオピアから、もうコーヒー豆が来ないと騒がれていたわりには相変わらず豆は買えるが、強烈にこの一年で値上げされてしまった。それは昨年の4倍で、珈琲屋さんもやっチャァいらんねえ感じのご時世だ。残れるだろうか?頑張ろうみんな。


色々なことに巨大な陰謀が渦巻き、市場は操作され、下々の我々は振り回されながらも、懸命に生きているという感じだ。

イランと同じく渦中にあるロシアという国には美しい伝統が息づいている。それはバレエやクラッシックなど。

国民の意思とは別の力がここでも動いていて、人々の意思は無視されている状態だ。

早くこちらも終息して文化の花を散らさないで欲しい。なくなって良い国なんてのは地球上には無い。カウントダウンだとか喜んでいる人間には、そこに暮らす人々の顔は見えていないのだろうか?


オートバイなんてのも、バレエや音楽と同質の無用の用だろう。無くても困らないけど、なくなるとちょっと寂しいもの....。

ロシアの製油所が次々ドローンで破壊されている昨今。

また冬に向かって日本にも影響が出ないとは、いったいどうしていえるだろうか。冬の灯油代が二倍にならないことを願う。


でも、取り合いは浅ましいからやめようね。どうしても必要な業態が優先だね。

そうなったらいよいようちはストーブ無しだな。着込めばなんとかなる。


森鴎外の「静」という物語の最後は、少女たちが静かとの別れを惜しんで、先日教えられた、例の唄を合唱する。

 〜 よしのやま 峯の白雪踏み分けて 入りにしひとの 跡ぞ恋しき 〜


物語はここでは終わらず、柱の陰でそれをじっとみている怪しい少女のこんな言葉で幕をとじる

「まだ足跡は消えませんのね、消えないうちは踏んでいらっしゃい、足跡はいつか消えますのね。」

 
 

Appia . mecccanica - Shibata ~ Racing

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