聖地たりえるもの
- shibata racing
- 4 日前
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ツーリングや小旅行に行く条件というものがいくつかあります。まずはアクセスがよく、見どころがあり、行くまでの道中の道も楽しいなど。しかし、名所と言われる場所は、プラスアルファがあるものです。

2025年4月25日
大企業などでは、明日から11連休。
なんて会社もあるようで、そのようなみなさまにとっても、休日の使い方は、楽しい悩みでもあるのではないでしょうか。
聖地。と言われる場所は関東でもいくつもあり。それは、アニメだったり、映画だったり。歴史の舞台だったりもします。
私がよくいう「俺の街」は、実際、縁もゆかりもないくせに。自分の所有物であるかのように、誇り。そして一年中訪れる場所を言います。
そのなかに、前回ご紹介した長瀞と、ここ秩父は。セットとして存在します。
秩父の街の中心には、国道299という、青梅から軽井沢までをつなげる、都市部の方にとっての定番ルートとも言える道が走ります。
まぁ都内でバイクを持っていても、ただのストレスにしかなりませんから、週末は伊豆とか、ここ秩父とかに行きたいですよね。
実際この街を通り抜けるオートバイの数はものすごくて、なのに、ここに立ち寄っている方は、オートバイ乗りには見かけませんから。価値観の差で。多くのオートバイ乗りにとって、秩父はただの通過点でしかないようなのです。
いわゆるそのど真ん中に、秩父神社があります。
私はこの境内にバイクを停めて、秩父の街を散策するのがいつものスタイルです。
当然、お参り的なものも、毎回しますよ。
ここは、なんで有名かというと、その社殿に施された彫刻にありますね。
日光東照宮、「眠り猫」で有名な、左甚五郎の彫刻が、二つあります。
日光のそれは、枯れて、削いだ。いわば到達点であるかのような慎ましさを持っていますが。
ここ秩父神社にあるものは、製作時期が、それより若い時のものですから、全てにおいて、勢いや躍動感がみなぎり、それはあたかも、おどりを踊っているようなリアルさがあります。
しかし、この社殿で最も重要な彫り物は、北側の上部にいます。
それが、「北辰のフクロウ」というものです。
体は南に向いて、首だけ北側に振り返る意匠。全てお見通し。というような意味らしいです。
これを学業の守り神「知」であるとし、ここ秩父神社は多くの受験生で賑わっています。
何かにつけて、「有難いお札を受けて、なたらかんたら...。」という文言があり。「たくましいな」と感心します。
意味付け、というのは宗教にとっては大切で、人に訴える文言を、誰かが思いつくことで、こういう施設は成り立っていますから。考えた人がすごかった。ということです。家康か?
ただこのフクロウ。あそこだよと教えても見つけにくほど小さいものですから、興味がある方は、今度行った時には注意してみてください。「チッちぇぇ」となります。
写真で見るほうが、見やすいか。

もうひとつ、秩父周辺を魅力的にしているものに、鉄道というものがあります。
東京方面からのびる展望列車ラビューや、熊谷からくる秩父鉄道。
中でも週末だけ走る特別列車が、SLパレオエキスプレスでしょう。
仲間と、休日に秩父へ行く楽しみの一つには、道々で、不意に見掛ける、このSLに出会うことだったりもします。
遠望の彼方に煙を引きながら、走るSL。
いやぁ美しい田舎の風景じゃぁないですか。これぞニッポン。まだまだ捨てたもんじゃないぞ。
と気持ちを新たに、希望が湧いてきますよ。
午前中は、三峰口に向かって山に登り。お昼頃、転車台で向き替えをします。このアトラクションも人気です。
そして午後はまた山を降り、熊谷へ帰ります。
途中、停車ではなく通過。という駅も多く。ここ影森では、緩やかな通過が楽しめます。影森はいわばターミナルにもなっていて、他にもボディーにペイントが施された秩父スペシャルなども停車しています。
それも、影森を特別な駅にしていますね。
ここのホームへの入場券は、いまだ硬い切符で。コレクターズアイテムとしても最重要です。
この確かな手応え。駅員さんが手切りで、刻むこの、ふれあい。素晴らしいぞ秩父鉄道。
通過と言っても最徐行ですから。ホーム側でこのC58を舐め回すように楽しむことができるのも、この駅の醍醐味です。
ボイラーが傍を通ると、あったかい。
確かに、石炭が燃えてるんだなぁ。と実感できるのも、こういう車両のいいところ。
まさしく生き物だね。
この連休。みなさまも秩父へ。
アニメの聖地巡礼でも、お子さんとしてみませんか。
お父さんポイントあがるよ。