里へのたより
- shibata racing

- 11月13日
- 読了時間: 3分
更新日:11月17日
山に始まる紅葉のたよりも、そろそろ里に届き始めました。
家の庭の沙羅の木の梢の葉っぱが、黄色と赤の2色に染まる頃、いつものように今年も長瀞辺りにも、紅葉前線が届きます。

2025年11月13日
定休日の朝から、すこしソワソワ。
なにやらどんより曇り空で、今年一番のような冷え込み。こうなると紅葉狩りも、二の足を踏んでしまいます。
何せ、まだ寒さに慣れていませんから、着ていくものとかにも気を遣います。いわゆるアウトドアをすれば汗をかくし、薄着で行けば如何にもならない。ツーリングシーズンとしても如何にもどっちつかずの11月です。
足利にしても、長瀞にしても、里の秋の彩りを占うには、うちの庭の木々たちが一つの基準になります。
なにやら最近の朝の気配を感じ取るに、そろそろ長瀞あたりがいんじゃないでしょうか。
長瀞というところは、新年から始まって、秩父夜祭の頃まで、一年中行きますが、色々な表情があります。
春の桜の賑わいから、真夏の喧騒。そして秋の彩りです。

岩畳周辺。
と言っても私が歩くところは、いわゆる定番の場所ではないですから、ほとんど観光客はいません。この岸辺には、細い遊歩道があって、岩畳から、自然史博物館エリアまで、岸ギリギリをあるいてゆくルートがあります。
ここを歩くとき。
白亜紀には恐竜が踏み締めて、アケボノ像が歩いて、海だった頃は、カルカロドンメガロドンという巨大ザメが泳いで、パレドパラドキシアが、生息していた岩の上を踏み締めるとき。太古の地球に触れている喜びみたいなものがヒシヒシと足裏から全身を貫きます。
今年も長瀞には楽しませてもらったなぁ。とか言いながらまた来月早々には、蜜柑を買いに来るんですけどね。
秩父神社では、盛大な菊まつりが催され、平日とは思えないほどのお客さんを飲み込んでいました。
いつでも動いて、生きている街。文化の息づく街秩父。ここはやはり好きだなぁ。

水戸屋さんで、定番の秩父餅を買います。
不純物が一切入っていない、いわゆる純粋な大福ですが、その感触は、つきたての餅をその場であんこを包んで、ハイ。と出された印象です。
「ナマモノですから早く食べてください」と、満島ひかりに似ている店長さんから指導を受けます。
ケーキなどもあって、「これも作ってるんですよね」と聞くと、「はい、全て私が作ってます」と、なにやら信念のようなものが感じられる良い感じの方です。
秩父にはやはり古くからの文化が感じられ、それが現代でも微塵も薄れることなく生きている。というイメージが色濃い街です。
自分の街もこういうふうにしていきたいものですよね。それには、まず自分が変わらなければダメです。
ここは私にとっても良いお手本。
おなじみ武甲酒造さんには、今年の新酒がお目見えです。この時期のお勧めは、搾りたて生酒という期間限定のもの。
大吟醸は新年早々にお店に並びます。その頃は新酒の酒粕が買えます。また新年ツーリングは秩父だろうなぁ。
こういう作り手の顔が見られるお店というものが、いまだに秩父には沢山あることも、この街の特色です。
今日も武甲山は私を優しく包み込んでくれて、全身傷だらけなのに、生きる指針を示してくれるような力強ささえ感じます。
南の彼方から、いつも見守っていただき、ありがとうございました。



