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関東に立つ

  • 執筆者の写真: shibata racing
    shibata racing
  • 1月15日
  • 読了時間: 3分

関東平野が尽きる時、背には急峻な峰がゆっくりと立ち上がります。ここは足利、関東平野の北の果て。遠くは富士も望める古都。

古くは坂東と呼ばれ、その坂東武者が鎌倉という武家政治形態をつくりました。





2026年1月15日



足利を俺の街と呼んで憚らない私ですが、友人もいなければ親戚もいない。いわばなんのゆかりもない街ですが、ここがなぜか自分の街であると思い込んでいる私は、一年中この街に行きます。


新年の行事のひとつとして、もう20年くらい行っていることに、足利の両崖山登山。という行事があります。

この山は、織姫神社の裏山から始まり、だんだんと高度をあげ、そのさきの稜線歩きで、渡瀬まで連なるトレッキングの名所です。

衝撃が走ったのは、5年くらい前のこと。新年早々山火事が起きて、一週間ぐらい鎮火しなかったことで、ひと山が真っ黒に焼けてしまいました。


街のすぐ隣にあるこの山は、地元の方にとっての手軽な散歩エリアで、シンボルとも言える場所です。

「家のそばにこんなのがあったらなぁ」と行くたびに思います。

低山ですから、いつでも街の喧騒が聞こえ、とても明るい登山道です。それもそのはず、この山から南には、山はなく。そのまま江戸までまっすぐに続いていて。天気がいい時は富士山も見えます。私にはうっすらとスカイツリーが見えた気がした時もありました。





この山は、おそらく一度も海の底に沈んだことがないみたいに、そこにある岩たちはとても急峻で、荒々しい表情で。低山とはいえ軽いロッククライミング的な要素も秘めています。頂上直下のこの場所を私は勝手にヒラリーステップと呼んでいます。気分ですよそういう。


私にとって、新年にこの山に登ることは一年を占う意味でとても重要です。

体調を崩したりして、ここに来れなかった正月は、どうも一年がギクシャクします。

自らの体力を測る意味合いもあり。「今年は俺は登れるのか」と自分を試します。


山が燃えた時、何か自分の中でも故郷がなくなってしまったような気がしていましたが。あれから何年かたって、細い木々が山を彩り始め。命が吹き返しているように感じます。本日は、好天に恵まれ風もなく。少し暑いくらいの小正月です。


帰りに寄った鑁阿寺では、お地蔵さんの後ろの紅白の梅が開き。新鮮な梅の香りを嗅ぎました。

「こんなにはやかったっけ」と思っていたら、ニュースで各地の梅が今日開いて、例年より二週間早い。と報じていました。


春の予感をこんなに早く感じたことに気をよくして、最近鑁阿寺のそばに出来た評判のクレープ屋さんに寄ってみます。

お父さんと娘さんらしき二人で切り盛りしているこの店には、数人の先客がいて、テイクアウトしていきます。

多分近所の若者で、家に帰って食べるのでしょう。近所の方がこれほど来るわけですから自ずと期待が持てます。


値段は普通より安いと思います。お父さんの仕事は丁寧で、とにかくケチじゃない。生クリームもバナナもそこの底までぎっしり入っていてしかも破れたりしない。素晴らしい丁寧な仕事。そして猛烈な旨さ。これは近所にあったら年中買いに来ちゃいますね。350円です。

これから足利に行く目的の上位に登りました。

ひこま屋さんで芋フライ食べての流れでそのままクレープいって、その後モカさんによってジャーマンブレンド。

これは黄金のルーティーンと名付けましょう。


ここから、イチョウの葉がが落ちるまで。いわば一年中。

きっと私は今年も年がら年中、足利に来るんだろうな。愛人がいるわけでもないのに。まぁ俺の街だからね。


 
 

Appia . mecccanica - Shibata ~ Racing

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